めずらしーい。投資信託で議決権が発生するケースを体験しました。

投資信託は、基本的に議決権はありません。
投資信託はいろんな人からお金を集めて、集めたお金をもとに運用の専門家などが投資方針に基づき運用する投資商品です。根本的に株とは全く違う性質の投資商品なので、株のように議決権が発生することはありません。

……というのが基本ではあるのですが、珍しいことに投資信託で議決権が発生するケースを体験しました。
あまりに珍しかったのでブログに残しておきますね。

前提条件:投資信託は『ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり/為替ヘッジなし)』

今回、議決権が発生した投資信託は「ゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)」「ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)」です。

ゴールド・ファンド(為替ヘッジなし)の商品ページはこちら→https://www.smtb.jp/personal/saving/investment/fund/02312177

為替ヘッジあり・為替ヘッジなしで違う投資信託ですが、どちらも基本的にはゴールドを対象とした投資信託。日興アセットマネジメントが設定・運用する商品です。
投資先はゴールドのみ。金へ投資したい人向けの投資信託ですね。

私はポートフォリオ上で「少しは金があったほうがいいかな」と思ったため、分散投資のひとつの選択肢として、新NISAでコツコツ積み立て買いをしています。ちなみに為替ヘッジなしのほうのみ。
ちなみに最初から成長投資枠で買っています。つみたて投資枠では買えませんでした(´・ω・)

で、この商品について、auカブコム証券からお手紙が。
中を開けると、日興アセットマネジメント(この投資信託の運用会社)からのお手紙。

概要:金先物取引を利用可能にしたいので、規約変更したいです。どう?

概要は「投資信託の規約を変更したい。金先物取引も使えるように約款を変更したい。賛成か反対か、議決権行使書面に意思表示をして送ってほしい」というもの。
この投資信託の約款の変更は投資信託の内容に重大な変更を与えるため、書面による決議を行いますということのようです。

ゴールド・ファンド 証券投資信託約款変更のお知らせhttps://www.smtb.jp/-/media/tb/personal/saving/investment/fund/pdf/20240701_02311177.pdf

ということで、この投資信託の今回の約款変更に対して、保有者は今回の約款変更で議決権が発生するのです。

なぜこんなことをするかというと、米国市場の制度変更によるもの。

米国市場の制度変更があり、資金決済のタイミングが1日早まりました。そうなると資金不足となる可能性が出てきたので、対応策として金先物取引によって実質的に金へ投資できるようにしたいという内容でした。
なお、適用範囲は限定的に利用するのが大前提。

投資対象は金であるということには、変更はありません。

ちなみに:投資信託が資金不足になると?

ちなみに、投資信託が資金不足になると、ファンドが運用停止や解散になる可能性があります。

投資信託が運用停止すると、追加で買うことができなくなる可能性もありますし、ファンドの解約が制限されるかもしれません。投資信託の売買に悪影響があります。
積み立てを続けたくてもできなくなったり、売りたくても売れなかったり、一部しか売れなかったり、なんて可能性もありますね。

ちなみに、調べたら「分配金の受け取りはできます」とはありますが、資金不足なのにどうやって分配金を出すんだろう、と疑問も湧くのですが。正直、あまり期待できないのかもなと思ってしまいます。
(ちなみに、今回の対象となる投資信託「ゴールド・ファンド」は分配金は発生しません)

投資信託が解散すると、一応保有していた資産は売却され、現金化され、償還されます。
償還される場合は償還金というお金で戻ってきて、基本的には手続きなどは必要ないことが多いようです。
ちなみに償還される日(償還日)が事前に決まっている投資信託もあるため、償還されること自体は悪いこととは言えません。

で、どうする?

私の場合はとりあえずこの変更に賛成なので、返送することはしませんでした。

というのも、この説明書の中に「議決権を行使されない場合は、当約款変更に賛成されたものとしてお取り扱いしますので、当約款変更にご同意いただける場合には、議決権変更のお手続き(議決権行使書面のご返送)は必要ありません」と。

てなわけでこの変更に賛成なので別に送り返さなくってもいいかー、って感じ。

ちなみに、この議決権行使書を送付すると、郵便代相当負担額として、84円切手をお返ししてくれるそうです( ´∀` )
郵便代負担してくれるんだ(笑)

また、今回は返送用封筒が同封されていませんでした。
積み立てをしているauカブコム証券の封筒で届いたのですが、議決権行使書の返送先は日興アセットマネジメントなんです。で、その返送先を記した封筒は同封されていませんでした。
封筒くらい準備しやがれ、って思ったのは私だけでしょうか(笑)

まとめ:投資信託の仕組みが変わる場合、投資信託の保有者には議決権行使が発生する場合もある

ということで、すごく珍しいケースを体験しました。

いただいたお手紙の内容から推測するに、おそらくその投資信託の制度や仕組みが変更される場合、こういう議決権行使が必要になるシーンが出てくるんだろうな、と思いました。
特にこのゴールド・ファンドはマザーファンドも金現物のみだった模様。そこに金先物も含む投資信託にします、となると、すこし商品のリスクは変わりますものね。

ちなみにこれについて「投資信託の議決権て何!?」と思ったので調べましたけれど、Google上では株の議決権行使に関するページばっかり出てきて、投資信託の議決権行使について解説したページは一切出てきませんでした。
だいぶ珍しいことなのでしょうね。多分。知らんけど。

今回の変更、個人的にはオッケーです。
手数料が高くなるとかメチャクチャなリスクテイクをします、って内容なら反対ですけど、そうじゃないし。

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